仕事や人間関係の中で、つい「損をしたくない」「これだけやったのだから返してほしい」と考えてしまうこと、ありませんか?
でもその意識にとらわれていると、かえって心は疲れ、豊かさの流れも止まってしまいます。
🔸見返りを求めてしまう理由
人が「見返り」を求める背景には、大きく二つの心理があります。
- できない自分を信じてしまう
「自信がない」というのは、裏を返せば“できない”という思い込みを強く信じている状態です。 - 裏切られたくない思い
「どうせ無理だから望まない方がいい」と心にフタをして、傷つかないように自分を守ってしまうのです。
どちらも、自分を守るためのクセですが、その代わりに大切な可能性まで閉ざしてしまいます。
🔸与えることの本質
呼吸は「吐いてから吸う」ようにできています。
豊かさの流れも同じで、「与えること」が先にあって、そこから自然に「受け取ること」が巡ってきます。
与えた相手から返ってこなかったとしても、与えたエネルギーは別の形で必ず戻ってきます。
だから「この人から返してほしい」という期待を手放すことが大切です。
本当の「与える」とは、見返りを前提にしない、ただ差し出す行為なのです。
🔸自分を満たすことから始めよう
とはいえ、自分が空っぽのままでは与えることはできません。
犠牲や我慢からの「与える」は、循環を生みません。
だからまずは、自分をしっかり満たすこと。
そして「欲しい」と素直に望むことが大切です。
「もっと欲しい」と言うと、欲張りに思われるかもしれません。
でもそれは自然な欲求です。
自分に正直になることが、エネルギーの流れをスムーズにし、「最近ツイてるな」と思える瞬間を増やしてくれます。
🔸「足るを知る」の本当の意味
「足るを知る」という言葉は、しばしば「欲張るな」「今あるもので我慢せよ」という戒めのように使われてきました。
けれど本来の意味は違います。
私たちが外にばかり求め続けるのは、内側に「不足感」があるから。
本当はすでに、私たちの内側には「豊かさそのもの」があります。
そこに気づけば、「すでに満たされている」という安心感が生まれ、必要以上に求めることはなくなります。
🔸制限のゲームから循環の世界へ
私たちが生きている資本主義社会は、「誰かが多く持てば、誰かが減る」という発想を前提に成り立っています。
その仕組みが、無意識のうちに「奪い合いのゲーム」という意識を私たちに刷り込んできました。
けれどそれは、欠乏意識が作り出した思い込みにすぎません。
本当の豊かさは「無限に広がる」ものです。
自分が豊かになっても、他人が減ることはない。
むしろ、お互いに豊かさを映し合うことで、さらに広がっていくのです。
だから大切なのは、システムをどう変えるかより先に、自分の意識を変えること。
不足感に気づいたら、それを手放し「循環の世界」へと意識をシフトしていきましょう。
🔸今日からできる小さな一歩
- 「これをしたら返ってくるかな?」と思ったとき、深呼吸して「与えるってこういうことだ」と意識してみる
- 欲しいものがあるなら、罪悪感を持たずに「欲しい」と自分に正直になる
- 一日の終わりに「今日すでにある豊かさ」を3つ書き出してみる
🔸まとめ
見返りや損得に縛られる意識を手放すと、豊かさは自然に巡りはじめます。
「足るを知る」とは我慢ではなく、内にある豊かさを思い出すこと。
そして「奪い合い」ではなく「循環」へ。
私たちが生きている資本主義社会は、欠乏や制限を前提にした仕組みの上に成り立っています。
でも意識をほんの少しシフトするだけで、その制限を超え、無限に広がる豊かさにアクセスすることができます。
心のベースを「奪い合い」から「分かち合い」に変えていくこと。
それがこれからの時代を軽やかに生きる鍵になるのです。